4/28 ブバネーシュワルは寺だらけ

海に行く途中に、またもやあの家族と出会った〜。

この男の子、いつもこのポーズ。

そういえば、昨日コナーラクでも会った!

 

海のらくだ。

でっかい。

ライフガードのいい顔オヤジ。

ガンダーラの親切な受付お姉さん。

ありがとうございましたー!

 

ってことで、朝、めしを食ったり荷物をまとめたり、海を見てきたあと、ホテルをチェックアウトして、いざブバネーシュワルへ!

昨日も乗ったサイクルリキシャでバス乗り場へゴー!

楽しかったプリーを出て行くのが、ちょっと寂しい。

いいところだったなあ…

 

と、感傷に浸る間もなく、バス停に着いた途端にバスが来て

「早くのれ!」

サイクルリキシャのおじいちゃんに、足に合わなくてあんまり履いていない、新しいサンダルをプレゼント。

急いでバスに乗り込んだ。

爆音ビデオ付きのバス。

プリーいいとこだったな!また来たいな。

 

そもそも、今回何故オリッサに来たかというと…

とにかく、インドに来るのならチェンナイは外せない。

でも、どこか初めての場所にも行ってみたかった

アンドラプラデーシュのハイデラバードや、ケーララには前回、前々回行ったので、次はどうしようか…

行きたいところは沢山あるけど決まらない。

ならば!

と、愛読書のブ厚い神谷武夫さんの名著『インド建築案内』をパラっとめくり

目をつぶって「えいや!』と指差した。

すると、オリッサ州、ブバネーシュワルの『ムクテーシュワラ寺院』が出た。

 

オリッサか、オリッサにいくならコルカタからだな。

オリッサといったら、前からプリーに行きたかった!

それならコナーラクも外せん!

ってわけで、このようなスケジュールになったのでした。

だから、今から行くブバネーシュワルは、ある意味で目的地の一つでもあるのだ!

 

車窓に見えた、布の民芸品が有名なピピリ村。

あの、よく見る布のランプシェードはここの名物!

 

テレビ付きのバスはどんどん乗客を増し、到着する頃はギューギューの満員だった。

 

ブバネーシュワルに着くと、さすが州都、車が多くて忙しい。

でも、コルカタに比べりゃあ屁でもないや。

適当に、500ルピーのほどよい宿を決めて、いざ寺巡りへ!!

 

いろんなところに連れて行きたがるオートの兄ちゃんを制して、ムクテーシュワラ寺院へ。

誰もいない。

僧侶もいない。

こりゃあ、もう死んだ寺院かな?

と、サンダルのまま入っていき、あちこち写真を撮ってたら

「こらー!!サンダル脱げ!」と見つかって怒られてしまった。

すんません。

生きている寺だったか!

 

ムクテーシュワラ寺院

素焼きのように、赤茶色のお寺。

彫刻の細密さ、建物のフォルム、どれも見入ってしまうほど。

やっぱりオリッサはジャガ様の土地なのね。

お祀りされていました。

やっぱすごい!

首のない女神像。

シヴァリンガ

じつは僧侶に見つかって、ガイドの押し売りにあっちゃったので、ついでにご本尊を撮らせてもらった。

素晴らしい!

 

でも

 

いかんせん、太陽寺院を先に見てしまったもので

あの圧倒的なスケール感の印象が強すぎるので、霞んでしまう。

比べちゃいけないんだけど、どうしても…

 

しかし、崩壊している太陽寺院では分からない、このタイプのお寺のスタイルを見る事ができて、とてもよかった。

強引お布施にちょっと気分がダウンしたけど、気を取り直して歩く。

 

すると、ここいらはもうポッコンポコンと寺だらけ。

しかも、どれもレベルが高い!

鎌倉みたいな感じ。

 

どの寺も良いのだけれど、さすがにこれだけあると、ちょっと飽きてくる。

もう、寺もちょっといいかなあー、飽きてきたなあー

って思ってたら…

沐浴池の向こうに、巨大な寺が!!

すげえ!

この感じは、タンジャーブールのラージャラージェシュワラ寺院(ブリハデーシュワラ寺院)や、ティルチィのシュリーランガパトナム

にも通じる迫力!

でも、ジャガンナート寺院と同じく、現役バリバリで生きている寺で、異教徒立ち入り禁止。

ここは、ジャガンナート寺院はヴィシュヌ派だけど、ここはシヴァ派の寺院なので、獅子の額には横三本線がある。

門には9惑星の神様と、アルダーナリーシュワラ(シヴァと、奥さんパールヴァティーが半分半分に合体している神様)の絵が描いてある。

 

入れないので、周りを歩いてみた。

ジャガイモとタマネギが山盛り!!!

ぐるっと周りを巡っていると、なにやら階段を発見

おお!これは!係の人とかも居ないので「10ルピーくれ!」とか言われないぞ。

誰も居ないうちに登っちゃうよ。

と、サササっと登ってみた。

おお!!リンガラージャ寺院丸見えじゃん!!

寺院の作りはムクテーシュワラ寺院とそっくりだけど、スケールが桁違い。

同じ形の相似形の塔がたくさん立っていて、まるで地面から生えてきたみたい。

さらに、ランガラージェシュワラ寺院の周りにもたくさんの寺。

これも、すごい彫刻。

もう、すごい寺がありすぎて、お腹いっぱいになってきた!

オリッサでは、よく家にこんな絵が描いてある。

夫婦の名前が描いてあるみたいで、新婚さんが描くのかな?

またちょっと変わった形のお寺。

 

『髪屋』を発見。

後ろのおじさんに「それかぶるのか?」と笑われたよ。

ちなみに髪の毛屋は、インドに来る前に、なぜか夢に出ました。

不気味な夢だった。

 

スイカ屋さんの看板はスイカ。

 

 

 

オートで来た道を歩いていると、インド政府観光局の看板を発見。

ブバネーシュワルの地図も欲しいし、オリヤ料理の店も知りたいので、聞きにいった。

Incredible !ndia

とても親切な係の人達に「オリヤ料理ならBapujinagarのJnpath marketにある『Dalema』という店がイチバン!」

と教えてもらった。

しかも、観光局の偉い人っぽい人が「日本に行った事あるよ。銀座!」って日本語で言って驚いた。

「銀座のインド政府観光局!?」って言ったら「そうー!!」

おもしろいなあ。

 

さっそく、地図を見ながらDalemaを目指す。

なかなか見つからず、人に聞いても誰もしらない。

それでも、なんとかかんとか辿り着いた。

 

しかし、シャッターが閉まっている…

そこの人に聞いてみると

「工事中、二ヶ月休業。」

ということで、別の店を紹介してくれた。

「オリッサの料理はあるの?」

「あるよ!」と自信満々。

ということで、入ってみたら^

普通の北インド料理&中華の店だった…

 

でも、みんなが注文しているのはターリー。

たしかに、ターリーは安くてお得だし、現地の料理が入っている。

いろんなターリーから、またもやフィッシュターリーを選んだ。

ジャジャ〜ン!

飯を食って腹一杯になったら、来た道をオートで戻って、オリッサ州立博物館に行ってみた。

博物館は、コルカタと同じ様に鉱物や標本から民芸品までなんでもあるけど

やっぱり石像の展示が充実していていい!

係の人がほぼ全員昼寝してたので、撮影しちゃった。

中から、気に入ったものをいくつか紹介。

あ!間違えた。

ゴミ箱男です。

可哀想です。

いきなり大迫力ですみません。

恐ろしい地母神の中でも、最も恐ろしい見た目のチャームンダー女神。

頭は燃え上がり、ガリガリで、手足はハンセン病で歪み、血管まで浮いています。

まさに自然そのもの。

恐ろしいけど、苦悩を全部引き受けているのかもしれない。

プリミティブなシヴァとパールヴァティーの夫婦像

子供みたいな可愛い像だけど、シヴァは力がみなぎりすぎてます。ギンギンです。

これも凄い場面です。アグニの子種を女神スヴァーハがキャッチする瞬間をスクープ!

アグニの体をシヴァが借りていたということになって、これが原因でシヴァの息子のムルガン神が産まれる。

そして、これがそのムルガン神。頭が6つあり、クジャクに乗り、走るのが早くて超強い!

もともとは南インドの土着の神様なので、タミルでは特に人気がある。

さすがオリッサ、パッタチットラの展示室もある。

寝るヴィシュヌ神の絵。へそからブラフマーが出てるのが好き。

他にも、少数民族の展示などなどもあった。

 

夜、ホテルの外で、ホテルの若い兄ちゃんとまたポカラ食べる真似したりして盛り上がった。

ちなみに、この子らもアミラーしらなかった…う〜む。

 

すると、地下のバーから出てきた別の兄ちゃんが「地下でビールを飲むべきだ」という。

しつこいので、試しに行ってみた。

やたら暗い店内で、まるで悪の巣窟。

なぜか食べ物を注文すると「時間がかかるからやめろ」といって、ピーナッツしか出してくれない。

この兄ちゃんは話もつまらないし、ビール高いし、地震や津波のことを面白半分でネタにするし、だんだんイライラしてきた。

残ったビールを一気に飲んで、金払って外に出た。

 

酔ったせいかもしれないけれど…

なんだか腹の虫が収まらず、腹減りも収まらず、道沿いにあった小さい食堂に入ってみた。

Hotel SAIRAM pure veg

店の中はこんな感じ。店の一角でチャパティやパラーターを伸ばしてる。

そして店頭で焼く係。

チャパティとアルダム(じゃがいもカレー)

いろんなサブジやブンジャリー

パラーターもきた。

どの料理もとてもうまくて、しかも安かった!!

さっきの90ルピーのビールは、一体なんだったんだよ!

何だか、少し酔っぱらったら、いろいろな事を考えて、ボーっとしてしまった。

小さな店の美味しくて安い料理に涙まで出そうになってしまった。

 

明日は飛行機でチェンナイだ。

おやすみなさい。

 

 

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