4/22〜23 長い長い1日

二ヶ月前、飛行機の予約をしたときは

まさか、こんなことが起こるとは思わなかった。

旅行の準備をすすめ、現地でイベントをする機会を得て、計画も立った。

信治くんのインド行きも決まり、マサラワーラーがインドで合流ということで

大いに楽しみになった。

 

しかし

3/11に地震があった。

東北の親戚達の無事は確認できたけれど

いつまで続くのか分からない余震と、何が本当なんだか分からない原発の放射線。

嫁さんは当然インド行きを反対した。

しかし、イベントも決まり、何とかかんとか了解を得て、ほとんど押し切るような感じで決行してしまった。

こんな重い気分での旅行は初めてだ。

いつもなら、来るべき体験にドキドキわくわくするところなのに。

 

しかし、決めたことだ。

やるなら文句言わせないくらいの事をやらなければ。

イベントも、旅行記も、いつもより何倍も本気で、全力でやるぞ!

と気合いを入れた。

 

しかし、空港で見送られて分かれた後、急に心細くなってしまった。

まさかの「行きの飛行機の中ですでにホームシック」という情けないことに…。

機内食でライス&カレーを選んだらタイカレー!うまい!

 

今は、タイのバンコク行きの飛行機の中。

あと少しで到着だ。

しかし、その後コルカタ行きに乗り換えて、コルカタには深夜着。

無理矢理ホテルを探すべきか、空港に止まるべきか…

 

デカイ!店がいっぱいある!凄い!タイの空港。

空港の中にヒンドゥー教の神話『乳海撹拌』の巨大ジオラマがあった!

 

油断してタイ語で『タイランド』って書いてあるジャージを着ていたので、とても恥ずかしかった。

 

そしてコルカタ行きの飛行機での機内食。うまい!

 

 

コルカタに着いたー!!

空港は、バンコクに比べたら小屋みたいなもんです。

 

深夜1時くらいに着いてしまったので、朝を待ってから市内に出たい。

そんな人達が待合いベンチに座って、しゃべったり、ボーっとしたり、寝てたりする。

朝5時まで待って、4時間かあ…。

 

イスは、手すりが邪魔で横になれないタイプ。

飛行機で疲れているのにコレじゃたまらん!

と、リタイアリングルームを探すと、2Fにあった!

そこのオヤジに泊めてくれというと

「1Fのエアポートマネージャーのとこで、ドミトリーチケットを買ってきな。」

と言われた。

すぐにマネージャ部屋に行って「ドミトリーチケットちょうだい!」と言うと

「700ルピーだよ。」

何!?ドミトリーで700ルピーだと!?

足下見やがって!ぜったいボってるな!

と思ったら、いつの間にか一緒に来ていたインド人のおじさんにも「700ルピー」って言ってた。

700ルピー、日本円にしたら1400円で、大した事無いんだけど、インドでは7000円くらいの価値がある。

くやしいので、イスで寝ることにする。

インド人の待ち方は様々で、イスで頑張って寝る人、友達や家族とずーーーーーーーーっとしゃべってる人

歩き回る人などなど。

それにしても、お喋りがすごい。

よく話題が尽きないなあと感心するほど、何時間でもしゃべってる。

突然大声になったり、しまいには歌い出したりして、余計眠れない。

さらに、急にヒンドゥー教の宗教歌が流れたりして、気が抜けません。

全然時間が過ぎないよー。

 

なので、こうして日記を書いて、時間を潰しているのです。

 

やっと午前5時になりそうだ…

日本ではすでに8時半か。

出発してから15時間半くらい経ってるね。

700ルピー、払えば良かった…

 

やっと明るくなってきたが、プリペイドタクシーのカウンターが開いていない。

外に出てみたら、タクシーのドライバーが獲物を見る目つきで寄って来た。(ドライバーじゃなかった)

ドラ「宿ならサダルストリートの近くにあるから乗りなよ。」

オレ「いくらなの?」

ドラ「メーターだよ。」

マジで!?

メーターなら安心と思って乗ってみた。

 

町の景色は、よくあるインドの景色。

初めてのときはコーフンしたものだけれど、すっかりお馴染みになってしまった。

ちょっと変わっているのは、アンバサダーのタクシーは沢山居るのに、オートが少ない。

路地にはコルカタ名物人力車が停まってた。

途中で、ドライバーの隣に座ってた客引きが距離と料金の換算表を見せてきた…

 

換算表によると、サダルストリートは空港から25キロ地点なので1690ルピー。

1690ルピー

1690?

1690ルピーだって!?

 

高すぎるだろ!!

そもそもメーターじゃないのかよ!

プリペイドタクシーだったら300ルピーだぞ!

と怒るが、よく見たらメーター付いてないよ…

押し問答するも、みんなが言うキマリ文句

「ガソリン代が高いんだよ。高いのはしょうがないんだ。」

と繰り返すのみ。

 

畜生。いっぱい食わされたぜ。

せめて値切ってやろうと頑張るが、敵も譲らない。

端数の90ルピー以上は頑として値切らず「最初に表を見せた。」と繰り返す。

疲れてるは寝てないわでフラフラのおれは、悔し涙を飲むのであった…

恥ずかしい…もうインド5回目なのに…

こんなことなら700ルピー払ってドミトリーに停まればよかった…

 

そして、疲れで頑張れず、適当に入ったホテルのAC付きの部屋を、ちょっと値切って1000ルピーにして泊まった。

それにしても、24時間制(チェックインの時間がチェックアウトの時間)のホテルに、午前6時半にチェックインって…

こんなことなら700ルピー払ってドミトリーに停まればよかった…

 

ベッドで眠れるって、幸せだなあ。

 

少し寝たら、外に出てあても無く歩いてみた。

路面電車もあるよ!

 

コルカタの町の印象は『とにかくどこに行ってもずーーーーっとバザール』

もう、どこもかしこも店だらけの人だらけ。

 

あっちこっち歩いて、地下鉄にも乗ってみた。

結構な混み具合の地下鉄で、カーリー寺院に行ってみた。

駅から降りてウロウロしてたら、さりげなく道を教えてくれる人がいる。

さらに、前を歩く人がさりげなく誘導し、

さらに別の人にバトンタッチ。

でた。「いつの間にかガイド作戦』

もういいですよ。知ってますよ。

いいよいいと、ついていってやろうじゃんよ。

ヤギが山ほど生け贄にされてました。

そして、切った山羊を解体する場所、切った部位を分ける場所、調理する場所と分担されていた。

料理した後は、参拝にきた貧しい人に振る舞うらしい。

 

いつの間にかガイドくんが『寄付したくれた人表』を見せてきました。

どうやら『表を見せるパターン』が多いなあ。

名前と金額が書いてある。

何何?5000ルピー?6000ルピー?

ぜったい後から0二つ足してるだろ!そんなに寄付する外人いるか!異教徒なのに!

おれは、20ルピーくらい挟んでおきました。それでも、やっちまったなあ…

 

とりあえず、カーリー様のお写真をゲットしました。

カーリー様のグッズ屋さん。

小さい写真を10ルピーでゲットしました。

こんなお店がたくさん並んでます。

もう、夥しいくらい!

そして、商品の積み方はまるでアートのよう。

店の写真を撮ろうとすると急いで積み直すので、美意識にも力がこもっています。

カーリー寺院

屋根がまるくなってるのがベンガルのお寺の特徴。

少し遠くに行けば、こんな屋根でテラコッタ作りの味わい寺院もたくさんあるらしい。

 

地下鉄で来た、遠い遠いカーリー寺院から、なぜか歩いてホテルに行ってしまった。

すごい歩いた。

歩いてる途中で

歩道市場。野菜コーナー

どれもこれも、インド料理ファンにはよだれの出そうな野菜ばかり!

鮮魚コーナー

ベンガルといえば淡水魚!

いろんな種類の魚やエビがいっぱい!

その場で切り身にもしてくれます。

おお!でっかい魚!!うまそうだ。

 

4キロくらい歩いてヘトヘトになったけど、面白いモノがいっぱいあって、飽きない!

ただ、ヘトヘト過ぎるし、メシも食ってないので、腹も減って喉も乾いた。

これを割らずに密かにカバンに入れて持って帰るのだ。

見つかると、割れ〜!と言われます。

 

チャーエでごまかしてまた歩く。

途中、パークストリートで「インドのスタバ」こと『バリスタ』に入ってみた。

店内はちょっとお金持ってそうな若者や、外人が多い。

韓国人のインド服集団がいました。

こういうお店は大きいお金を崩すのに便利!

しかし、ホントに高いし…しかもマズかった…

チョイスイミスかもしれない。

胸焼けしてしまった。

 

スイカを食って胸焼けを押さえました。

スイカ屋さんのお隣は精肉コーナーでした。肉が新鮮!

 

しかし、バリスタでの胸焼けで、食欲がドーンと落ちてしまった。

何と、インドに来て、まだインド料理は機内食だけだ。

 

ベンガル料理のチャンピオンと言われる『アーヘリ』という高級店を探していると、不意に日本語で話しかけられた。

コルカタでは結構よくあるので、怪しがってたら、日本の免許証を見せてきた。

日本とインドを行ったり来たりしてて、奥さんは日本人。

日本語ペラペラ!

さっそく、経営している店に連れて行かれてしまった。

 

よくあるカシミール土産のお店で、面白いものは無いけれど、商売抜きでというので、いろいろ話す。

そりゃあ、商売ヌキってワケはないのだけどね。

 

カーンさん、なんとも熱い話し方の人で「何か困ったことある!?何でも言ってよ!」というので

前から気になっていた『インドでケータイを買う方法』を聞いてみた。

身分証が必要だったり、インドの住所が必要だったりするらしいのだが

「オレに任せて!いま欲しいならどうにかする!」と言って、部下を呼んで指示を出し、

あっという間にケータイを持ってきたではないか!

「安くて、通話とメールだけできればいい。」というと、サムソンの機種をチョイス。

機械のあとは、シムカード。

こればっかりは証明写真が必要らしく、みんなで写真屋に言って、すぐに間に合わせてしまった。

これで念願のインドケータイをゲットしてしまった!

携帯が1200ルピー、シムカードのチャージを500ルピーした。

さっそく日本のヨメさんに電話してみたら、繋がった!

すーげー!

 

カーンさん、やっぱり土産も勧めてきた。

しかし、パシュミナも宝石も要らないなあ…

高価なものばかりだったので、お礼の意味で手頃なものを一つ買って、ヨメさんのお土産にした。

 

けっきょく昼飯は食いそびれてしまった。

 

その後、またもや歩いて、今度は北のMGロードまで。

右の方に写っている、お椀型の物体は何か聞いてみたら「洗濯石けんだよ」というので買ってみた。

しかし、なんとも言えない匂いがします。

消防署の前でバンドマン発見!

 

やっぱりどの道もすべてバーザール。

すげーなあコルカタ!

あと、山羊が多いけど牛が少ない。

 

MGロードに来た訳は、シタール探し。

5/1にマハーバリプラムでやるイベントで使うシタールをゲットするのだ!

何となく日本で調べて印刷した地図を頼りに歩いてみたら、何故か巨大な食材市場にブチ当たった!

野菜、魚、果物、乾物、などなどなど…人の量もすごい!

思わずビデオを回してみたら、みんな「あれを映せ、これを撮って」っとノリノリで、楽しかった。

 

MGロードの近くの、バラバザールという市場でした。

 

やがて、ナコーダマスジットというモスクの近くに来ると、一面ムスリム色のイスラーム世界。

インド〜!って感じの写真になりました。

 

ここら辺で売っているものは布や服が多い。

クルターっていうのは、とてもムスリムっぽい服で、クルター姿の人がたくさんいる。

 

やがて、楽器屋がちょっと集まるエリアにやってきた。

地図に載ってたシタールの立派な専門店はみつからず。(土曜で休みだったのかもしれない)

そんなに多くの店はない。

移動用の携帯しやすいトラベルシタールを探したが、なかなか見つからない。

シロートが見ても「ショボい!」とわかるよな楽器ばかり。

トラベルシタールみたいなカッコいいのが無かったし、明日は日曜でどこも休みだというので

仕方なく子供用の、小さめ(普通サイズの7割くらいの大きさ)のを買ってみた。

ケースつきで3300ルピーというのを「2000にしてよ!」といってもなかなか下がらず。

渋々2700ルピーにした。

しかし、それでも高すぎるような…

ここで、手持ちのルピーが無い事に気づいた!

両替屋はどこも閉まってて、ATMでの引き出し方もよく分からない。

しょうがないからケータイで日本のヨメさんに電話して、ドルとルピーのレートを聞き出して、無理矢理。ドル払い。

なんだか損した…

 

しかし、帰り道でホテルの近くにはたくさん両替屋がありました。

 

それにしても、1日目なのに金使い過ぎだ。

ダマされたし、しょーがねえかー…

 

そして、またもやホテルの近くで道に迷う。

ホテルのすぐ近くまで来て道に迷い、いつもここのおじさんに道を聞いてました。

水も買いました。

 

大体の土地勘がついたのに、ホテルの場所だけは全然覚えられない…

 

もう腹が減りすぎたので、念願のベンガル料理を食べにいくことにした!

またもや道に迷ってアーヘリには付けなかったけど、いつの間にかベンガル料理の店『Radhuni』と『Prince』が並ぶところにきた!

何となく『Radhuni』に入ったが、誰も来ないので、『Prince』に入った。

こっちはにこやか接客だった。

1Fが満員なので2Fへ。

魚のカレー『ルイ・カリア』

うまい!!!!

ベンガル名物の甘いヨーグルト『ミシュティ・ドイ』が売り切れで、替わりに頼んだプリンがまたうまい。

ああ、やっとメシが食えた…

長い長い1日だった…

 

おやすみなさい…

 

 

 

 

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